農業に関する法律についてのお話

日本における農業に従事する雇用者数は、「2010年 農業センサス」によると、約230万人(常雇約15万人・臨時雇218万人)います。

常時雇は、5年間で2万人増加しているらしいです。まぁ、成長産業だといえるか、僕にはよくわからないですが。。。

 

で、僕の友人が農業法人を経営しているという経緯もあって、農業分野の法律(←僕はこの分野で仕事をしています。農業ではなく法律の方ね。)って、よくわかってないな~って思うことが多くありました。

 

「~業界についての法律実務」的な本とかウェブページとかけっこーあるんですけど、農業って、「これ!」ってものがないんですよね。

 

農業法人を経営している友人が、これから人を多く雇ったりすることもあると思うし、将来的には何か一緒に仕事できたらいいな~ってなんとなく考えている中2病の僕としては、「少し農業分野の法律について勉強でもしときますか!」っていうテンションになったので、この記事を書こうと思いました。

 

今後、このブログで、農業に関する法律についての記事もちょいちょい書いていこうかなと思っています。そんで、ある程度記事がたまってきたら、それについての独立のページでも作りたいなって思います。(←「ブログ自体の目的がよくわからんし」とかいわないでね 笑)

 

で、今日は農業経営をするにあたって、僕が最も他の業界と異なるな~って思う法律のお話。

 

みなさん、労働基準法ってご存知ですよね。

「1日8時間、1週間40時間を超えて労働させてはいけませんよ~(労働基準法32条)」っていうのとか、「一定時間を超える労働には、割増賃金を払わなくてはいけませんよ〜(労働基準法37条)」とかって、経営者と労働者について色々と書かれている法律です。

 

人を雇っている側の人は、この労働基準法、、結構めんどくさいし、要求高くねって思っている人も少なくないと思います。

 

でも、実は農業って、この労働基準法の一部が適用されません。労務管理の基本となる「労働時間」、「休憩」、「休日」、「割増賃金」、「年少者の特例」について、農業では、労働基準法を守ることを要求されていないんです。

 

 

労働基準法第41条

この章、第六章及び第六章の二で定める労働時間、休憩及び休日に関する規定は、次の各号の一に該当する労働者については適用しない。

一  別表第一第六号(林業を除く。)又は第七号に掲げる事業に従事する者
二  事業の種類にかかわらず監督若しくは管理の地位にある者又は機密の事務を取り扱う者
三  監視又は断続的労働に従事する者で、使用者が行政官庁の許可を受けたもの

 

別表第一

一 物の製造、改造、加工、修理、洗浄、選別、包装、装飾、仕上げ、販売のためにする仕立て、破壊若しくは解体又は材料の変造の事業(電気、

  ガス又は各種動力の発生、変更若しくは伝導の事業及び水道の事業を含む。)

六 土地の耕作若しくは開墾又は植物の栽植、栽培、採取若しくは伐採の事業その他農林の事業

 

これは、農業が気候等の自然の条件に左右されること等を考慮してこういう規定になっています。

労働基準法の一部が農業には適用されないってことについても、農業を実際にしている人とかも知らない人が多いみたいです。役所の人とかも知らないことがあるので注意が必要です。

 

 

労務管理の基本となる部分なので、農業経営をする人も雇われて農業に従事する人も知っておいた方いい法律です。

 

 

ただ、僕なんかがいえることではないですが、だからといって農業の経営者の方は、「ラッキー!じゃあ、労働時間とか超長くしても問題ないじゃ〜ん。」って思っていたらダメです。

 

農業法人で、一定規模以上で農業をやりたいのであれば、当然、従業員の方々が満足しながら働ける環境を作らなくては、長続きしません。労働基準法なんて、所詮、最低基準を定めたものにすぎませんので...

 

この適用除外をうまく利用しつつでいいと思いますが、自分が目指す規模やビジネスモデルから逆算して、どのような条件で人を雇用するのか、その人にどのような人材に育って欲しいのか等を採用段階から、ある程度考えておく必要があるんでしょうね...

 

 

 

ほんとに経営者さんの仕事って、めちゃめちゃ難しいですね。人事に関しても法律なんかではなく、自律的な基準を持っていなければならないんでしょう。

 

この記事を書いて、僕はそういう部分について経営者の方の力になりたいだな〜と再認識してしまいましたとさ、、、

 

それでは、また次回。

 

 

永吉 啓一郎

永吉啓一郎 愛知県知多市育ち。 弁護士。 新規事業(税務調査士認定講座等)の立上げを中心に活動。ECサイト等ITに強い。

カテゴリー: 法務, 考え方

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